旭光通商株式会社 取締役
山西 幸男
光学技術製品の国際貿易におけるリーディングエキスパートとして、多くの日本企業の海外市場への進出をサポートしてきました。光安全性リスク評価の分野においても深い知識を有し、製品の国際基準適合性を確保するためのコンサルティングサービスを提供しています。
HDRS(Hybrid Diffuse Reflectance Spectroscopy)は、皮膚上のDRS(拡散反射分光)によるUVA吸収特性と、PMMAプレート上の薄膜分光(in vitro)によるUVB〜UVA吸収特性をハイブリッド統合し、SPF・UVA-PF・クリティカル波長を非侵襲で推定する新手法です。ISO 23698:2024はこの手法の装置・手順・計算を規定しました。本稿では、規格の要点を押さえつつ、OL770シリーズやGamma Scientific計測ソリューションを中心に、実務での装置選定・校正・データ処理を体系化します。
この記事の監修
旭光通商株式会社 取締役
山西 幸男
光学技術製品の国際貿易におけるリーディングエキスパートとして、多くの日本企業の海外市場への進出をサポートしてきました。光安全性リスク評価の分野においても深い知識を有し、製品の国際基準適合性を確保するためのコンサルティングサービスを提供しています。
目次
| ISO 23698の要件 | 役割 | 推奨機器・備考 |
|---|---|---|
| in vitro UV分光(290–400nm) | 前/後照射スペクトル、SRPD(λ) | OL770 UV/VIS(200–780nm、短時間測定・高分解能) |
| PMMA粗面プレート | 薄膜形成基板 | ISO規定の粗さ・前処理を満たすプレート(附属書仕様) |
| DRS光源・光学プローブ・検出器 | UVA吸収(320–400nm) | 短アークXe+UVシリカ二叉ファイバー+冷却PMT(規格の線量・配列要件に整合) |
| 補助分光・反射率評価 | 光源出力確認、反射率・迷光評価 | Gamma Scientific GS-1290や反射測定ソリューションを活用 |
| 校正・トレーサビリティ | 波長・放射照度・透過率 | ISO/IEC 17025整合のNISTトレーサブル校正チェーンを維持 |
ISO 23698:2024に準拠したHDRSは、短時間・低曝露・高再現で日焼け止めの保護性能を定量化します。in vitro側はOL770で高速・高精度に、in vivo側は規格要件を満たすDRSシステムでUVA吸収を取得。さらにGamma Scientificの高ダイナミックレンジ分光と反射計測ソリューションを補助計測に組み合わせれば、トレーサビリティの強化と不確かさ低減が期待できます。製品ページへの導線と併せ、研究・量産・当局対応の基盤を強固にしましょう。
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